Contents
令和4年度依存症早期介入・回復継続支援補助金事業案内
令和3年度依存症早期介入・回復継続支援事業
令和2年以降コロナ禍により自助グループ活動が大幅に縮小を与儀なくされている状況下、入会しても例会で体験談を語れない、聞けない会員が多くなっている。本来は例会出席を重ねる中で習得していく依存症からの回復の動機、断酒継続への意欲増進を補強するために、アルコール依存症、自助グループ活動について系統立てて理解を深める機会を提供するという目的で、新入会員を対象に『指針と規範』の読み聞かせ等を実施することにより、依存症からの回復過程及び断酒会活動の意義を理解することで、回復支援へと繋げてもらい、また、以前からの会員も再認識することで自身の断酒継続と啓発活動の活性化へと繋げてもらうことを企図して標記事業を申請し、承認されて実施するものである。
具体的には8断酒連合会が持ち回りで勉強会を開催し、その状況をオンライン利用で同時中継し、大阪府断酒会の会員・家族が視聴できるようにした。
勉強会の内容は①『指針と規範』の読み合わせ、②参加者によるその日に学んだ項目に合わせた体験談発表、③協力病院の先生方による講演と3部構成となっている。
以下、各連合会の開催状況を順次掲載していきます。
第1回目 令和3年 8月31日 南河内断酒連合会
緊急事態宣言下の中で南河内断酒連合会はオンライン勉強会を大阪狭山市役所南館2階講堂で開催しました。
大阪府断酒会の初めての試みでもあって、少し会員家族も緊張しているようで新鮮でした。講師には新生会病院理事長の和気浩三先生に来ていただき、コロナ禍における医療と断酒会の取組につてお話しいただきました。
『指針と規範』の読み合わせから始まり和気浩三先生の講義まであっという間に時間が過ぎたような気がしたのは私だけではなかったと思います。集まれない、体験談を聞けない、語れないといった状況の中での開催だったので、会員家族全員有意義な時間を久しぶりに過ごさせて頂きました。この感覚がカメラ越しにYouTubeで視聴されていた朋友の仲間達にも伝われば幸いだと思い12:30~15:30の勉強会を終えました。とても充実した勉強会でした。
第2回目 令和3年 9月26日 中河内断酒連合会
午後(12:30-15-30)、中河内断酒連合会が中心となり、「第2回オンライン一日勉強会」が「ひがし布施クリニック」にて開催された。本会の様子はYouTubeにより断酒会会員に同時配信された。
中河内断酒連合会会長の開会の挨拶により本会は開始され、会長の司会のもと、まず指針の読み合わせが行われ心を静めた後、6名の方の体験発表がなされた。断酒歴50年の長老(?)から50年前の断酒開始当初の苦労話、大阪の断酒会創世記の懐かしい活動話、家族の方から常に酒害者を支えてこられた苦労話などが発表された。
その後、ひがし布施クリニック・辻本士郎 院長先生を講師にお招きし、「自助グループの機能」と題してご講演頂いた。アルコール依存症の治療における、断酒会の役割、集団療法として断酒会例会参加の効果、断酒会の問題点、将来展開など、わかりやすいスライドを使って説明頂いた。
講演の後は、コロナ禍における断酒会活動の方法、アルコール症者の社会復帰などに関して、会場から活発な質問があり丁寧にご回答頂いた。最後に、中河内連合会副会長の挨拶により成功裏に閉会することができた。本会では、断酒会の意義、これからの断酒会のあり方をじっくり考えることができた。非常に貴重な勉強会であった。
第3回目 令和3年10月31日 北摂断酒連合会
北摂断酒連合会が担当となり、吹田市千里ニュータウンプラザ6Fで開催された。
茨木市断酒会会員家族による断酒誓約の後、吹田市断酒会会員による「断酒新生指針(三)」と「断酒会規範(三)」の朗読を行った。引き続いて両地域断酒会並びに島本、高槻市及び摂津市の各断酒会1名ずつ5名の会員による体験談発表が行われた。
休憩の後、新阿武山クリニックの平野建二先生から『仲間と共に学んだ様々なこと』をテーマに断酒会結成前後のわが国のアルコール医療の歴史、大阪におけるアルコール関連問題対応の変遷に続けてアルコール依存症と回復、更に回復の過程でアルコールを必要としない生き方を支える仲間の集まりが断酒会等の自助グループであるとのご講義をしていただき、断酒会の存在意義を改めて再認識させてもらい、これからの断酒会活動のヒントを与えてもらえた。
連合会からの参加は会場の制限の関係で22名であった。オンラインを利用した会合が、今後もコロナ渦等で通常の例会が開催できなかった場合の一つの手法として、活用できることを実感できた有意義な一日であった。
第4回目 令和3年12月26日 泉州断酒連合会
泉州断酒連合会が担当した「オンライン一日勉強会」は21名の会員・家族が出席して岸和田市立福祉総合センター開催された。
断酒誓約で始まり、「断酒新生指針(五)」「断酒規範(五)」の読み合わせののち地域断酒会1名ずつ7名の会員・家族による体験発表が行われた。
その後新生会病院医療福祉相談室、小仲宏典氏に「アルコール依存症と家族」をテーマに講演をお願いした。アルコール依存症は家族を巻き込む病気であり、本人の飲酒上の行動で引き起こした問題への社会からの非難や家族への理解なき期待によって家族はさらなる疲労と孤立感を極めることになってしまう。その思いを受け止めることのできる断酒会・家族会の役割を再確認させていただいた。
断酒例会や研修会はコロナ禍以前の開催態様に勝るものはないが、今なお制限を要する状況下ではオンライン開催を含めた多様なツールを駆使して断酒を継続し自己洞察を深めていきたい。
第5回目 令和4年 2月13日 北河内断酒連合会
令和3年度大阪府依存症早期介入・回復継続支援事業 大阪府「断酒会オンライン一日勉強会 北河内断酒連合会編 月日 : 令和3年2月13日(日)13:00~16:00 場所 : 枚方市牧野生涯学習市民センター(3階・第3集会室) まん延防止等重点処置の期間の中で、北河内断酒連合会はオンライン一日勉強会 を枚方市牧野生涯学習市民センター(3階集会室)にて開催いたしました。 講師に藤井クリニック 精神保健福祉士 藤井望夢氏を迎え「アルコール依存症の理解と 対応」について講演して頂きました。精神保健福祉士の立場から、依存症者との対応 等、断酒会内でも参考にできる事を学ばせて頂きました。 相手とのつながり方、一方的に対応するのではなく、相手の事(人それぞれに事情が違う) を考えていかなければと考えさせられました。 「指針と規範」」の読み合わせも、新鮮に聞けたようです。 YOUTYBEにて朋友の方々に伝われば幸いだと思います。 有意義な、3時間を過ごせたとを、協力していただいた方に感謝いたします。
第7回目 令和4年 3月13日 堺市断酒連合会
堺市断酒連合会が担当となり、堺市南区の国際障害者交流センター(ビッグアイ)中研修室3・4にて開催された。医療法人以和貴会 金岡中央病院 院長補佐 髙野善博先生より「アルコール依存症からの回復」と題しご講演をいただいた。ここ10年の動向、回復に必要な知識の整理、実際の回復の姿を分かりやすくご説明頂き、断酒継続に必要な自己洞察の在り方、家族の方々のご協力の重要性を改めてお教え頂けたと感じた。堺市精神保健課課長補佐 松尾順平様、堺市精神保健課係長 村上瑞英様より「堺市における依存症対策のこれから ~堺市依存症地域支援計画の概要~」と題しご講演をいただいた。国・府・堺市の流れ、依存症地域支援計画、選定に至るまでの流れ、概要及び計画の施策をご説明頂き、依存症対策の先進都市である堺市において、行政と断酒会のさらなる連携の重要性を認識できた。講演の聴講によってアルコール依存症に対するより深い理解及び現状と展望を知ることが出来た。大阪府下まんえん防止重点措置という閉塞的な状況であったが、断酒会の取り組みとしてオンラインの活用を行い、特にYouTubeによる配信とすることにより視聴のしやすさも実現した。又、第59回全国(奈良)大会の案内を行うことにより会場実参加への意思の継続ができた。